marlのクッキーは日曜日の午後3時に食べたいおやつ

ゆずれないおやつの話_vol 9〉

〈ゆずれないおやつの話〉では筆者の人生において欠かせないと思うおやつについて勝手な尺度で語ります。今回は《marl》の「ほおばるクッキー」の話。


マールの「ほおばるクッキー」は日曜日の午後と相性がいい。たぶん多くの人がそうであるのと同じように、わたしは曜日の午後が一週間で一番苦手だ。とくに苦手なのは12時を回ってから15時になるまでの間。傾き始めた西日に比例して鉛のような憂鬱さが噴出して身体が重くなる。そしてその週末の充実度に関わらず何かやり残したことがあるような、あるいはもっと素敵な休日にできたのではないかという焦燥感にも似た後悔に苛まれる。そしてそういう時に限って気力は無いのになぜか食欲ばかり湧いてくるから困る。

《marl》は現在、岐阜・愛知・東京に3店舗の常設店とオンラインショップに加え、全国の百貨店をまわって特設販売をしている。

最悪の選択はスーパーで売っているようなファミリーパックのお菓子の詰め合わせに手を出すことで、日曜の午後にあんなものを開封してしまったら夕方になって机一面に散らかった空の個包装の山を前に愕然とすることになるのが目に見えている。そして自己嫌悪で明日の支度をする気力すらなくなってしまう。だからこそ、そういう時にはしっかりと食べ応えがありながらも食べるのが勿体無いと思えるようなお菓子を食べるに限る。わたしの場合、その選択として一番正しいと思うのがマールの「ほおばるクッキー」だった。


《京きなこ&黒豆 各種1枚 292円(税込)》


《マーブルチョコレート》

 


《三重県産かぶせ茶と五色豆》

三重県産のかぶせ茶を使った深緑色が鮮やか。

鼻に抜ける香りが濃い。しっとりと柔らかく洋菓子なのに和菓子に近い食感が面白い。


《カフェ・オ・レ》

砕かず飾ったアーモンドが無骨で愛らしい。


アーモンドの大胆な歯応えが楽しい一枚。


《ローストナッツ&ミルクチョコレート》

ローストナッツとミルクの素朴な一枚。

味のクセが無い分小麦の香りが引き立っている。




マールの「ほおばるクッキー」は一枚292円とスーパーマーケットやコンビニの焼き菓子市場における相場と比べれば決して安くはない。しかし徹底されたブランディングと食べ応えを考慮すれば決して高すぎるとも思わない。実際、このクッキーは規格外に大きい。このずんぐりと大きい姿を眺めているだけで波が引いていくように気持ちが落ち着く。わたしにとっては、複雑なスパイスや挑戦的な試みの一切を排除した素朴で牧歌的なこのクッキーこそが日曜日の憂鬱に一番よく効く薬です。

 

 

Marl

【常設店】
・ホーム&ガーデン バムズ
〒502-0054 岐阜県岐阜市長良50−1

・イオンモール常滑 MI PLAZA mitsukoshi 常滑
〒479-0882 愛知県常滑市りんくう町2丁目20−3

・東武百貨店 池袋店
〒171-0021 東京都豊島区西池袋1丁目1−25

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